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2010年03月31日
描かれるのは「生命」への純粋で熱い賛歌!子供向けと思っちゃいけない! 1巻目の「どうぶつの国/雷句誠」
描かれるのは「生命」への純粋で熱い賛歌!子供向けと思っちゃいけない! 1巻目の「どうぶつの国/雷句誠」

どうぶつの国(1)/雷句誠
| オススメ度: | ★★★★☆ |
| 俺これ好き度: | ●●●○○ |
| 万人向け度: | ◆◆◆◇◇ |
| マニアック度: | ■■□□□ |
動物たちの暮らす星、「どうぶつの国」に流れ着いた人間の赤ん坊と、彼を拾った一匹ぼっちのタヌキ。
そんな二人が、野生さながらの弱肉強食の世界の中で奇跡を起こしていくというドラマ。
かわいく造詣された動物たちの世界で繰り広げられるファンタジーながら、非常に熱く燃えたぎる展開に惚れる作品。
表紙のかわいさからは予想もつかないような、容赦なく無理矢理に、魂の底から震え上がらせてくれるような、そんな強烈な印象を秘めています。
動物たちがそれぞれの種ごとに社会を形成し、道具を使い言葉を交わして生活している「どうぶつの国」。
しかし、異なる種族同士では言葉は通じ合わず意思の疎通も図れず、強い肉食獣は弱いものを捕食し、弱いものは集団となり固まって暮らすような世界。
「弱いもの」の一匹であったタヌキの女の子、モノコ。彼女は山猫に両親を食べられ、一人ぼっちになっていた。
そんなモノコの前にやってきたのは、どこか別の場所で親に捨てられ、この世界に流れ着いた人間の赤ん坊。
モノコはこの赤ん坊の母親になろうと決意するのだが、当の赤ん坊は何故か既に生きようという意志を失っており衰弱していくばかり。
そしてなんとかこの命を救おうとするモノコの前に、黒いオオヤマネコの「クロカギ」が現れ……。という展開。
こうやっておおまかなところを紹介すると、どこの絵本か子供向け童話かというような感じですが、これが実は相当にアツい漫画となってます。
動物たちの世界においては、ツメもキバも無く自分ひとりで歩くことすらできない人間の赤ん坊。ところがこの赤ん坊が、動物たちと心を通わせていくことで、「どうぶつの国」に大きな変化が起こるストーリー。
命の危機に瀕した赤ん坊を救う、モノコや仲間たちの熱意。襲い襲われる世界の何かが変わるのを待っていたクロカギ。その全てが、命を守ること、生きること、弱者をいたわることへとつながり、そこらのアクション漫画を蹴散らすほどのパワフルな作画も相まって、燃える、泣けるドラマとなっているのですな。
テーマとしてはシンプルなのに、真正面からがっちりとぶちあたってくるメッセージに、「子供向けっぽいのになんで俺はこの歳になってこんなに感動してるんだ」という気にさせられます。
クロカギのアクションシーンなんかを見ても分かるように、普通にバトル漫画やっても保証済みの質の高さを持つところに、母親と赤ん坊というテーマがあり、そして「生命」に対する飾り気の無い剥き出しの熱さがたぎりまくっている作品。
設定としてファンタジーではあるものの、赤ん坊に秘められた秘密やこの世界の謎と全貌とはまだまだ明かされておらず、この先どんな展開が待っているのか素直に楽しみになれますな。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)
投稿者 bird_chief : 2010年03月31日 23:59
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